2/18/2007

サスティナブル(持続的発展可能)な社会へ向けて


 
  
「環境保護」や「地球にやさしく」という言葉は、
 

人間の思い上がりを象徴している。

 
   
なぜなら、
 
自然、地球に保護されているのは、我々人間なのだから。
 
 
 
人にやさしく、環境負荷の少ない、
 
持続的に発展可能(サスティナブル)な経済、社会システムの構築が、
 
求められている。
 
 
20世紀におけるビジネスの勝者は、
 
ほぼ例外なく大量生産、マスマーケティングのビジネスモデルを
 
確立した大企業であった。
 
 
大企業は、
 
大規模な組織と設備を擁し、規模の経済を構築することによって、
 
不特定多数のユーザーを対象に、規格化された「モノ(製品)」を、
 
安く大量に製造し、消費者へ提供することが求められていた。
 
   
まさに、規格化、標準化、単純化、画一化、効率化、

 

そして、大量生産・大量販売・大量消費(廃棄)という視点が

 

キーワードであった。
 
  
しかし、持続的発展可能(サステナブル)な

  

経済、社会システムへ移行するためには、

  
モノではなく、価値に着目したビジネスモデルへ転換していく
  
必要がある。
 
   
これからの時代は、
  
買ってもらってなんぼの世界ではなく、
 
使ってもらってなんぼの世界で、収益を確保することが重要になる。
 
  
ここでは、個性、独自性、自立性、自主性、情報開示、満足度、豊かさ、
 
関係性、連携、信頼等の視点がキーワードとなる。
 
   
また、企業とお客さま/消費者との関係も大きく変化しつつある。
 
  
かつて、電話を利用するためにはNTTと契約するしかなかった。
 
   
だが現在では、
 
さまざまな電話会社の中から、最も好ましい企業を選ぶことができる。
 
固定電話、IP電話、携帯電話、PHSとサービスの種類も豊富だし、
 
インターネットを用いた代替手段もたくさんある。
 
 
 
このような環境下で企業が生き残るためには、
 
厳しい競争を勝ち抜いてお客さまに選ばれなければならない。
 
 
また、ICTによるコミュニケーション革命が、
   
企業と消費者の間にあった情報格差を消滅させ、
  
その結果、企業の市場支配力は大幅に減退、
 
消費者主権と言われる状況が到来したのである。
 
   
さらに、個人であってもパソコンとインターネットがあれば、
 
情報を生産し、お客さまに届けることができる。
 
  
つまり従来の消費者の枠を超えて、
 
主体的に経済活動を行う“プロシューマー”への道が、開かれてきている。
 
   
 
しかし、ほとんどの企業は、従来の活動の枠組みから脱却できていない。

 
 

いまこそ、顧客創造、価値創造に向けたお客さまとの関係性(Relationship)、
 
さらには、それを支える従業員との関係性を構築、良好に維持することが、
 
求められている。
 
 
 
まさに、経営トップによるお客さま、従業員への Relationship Marketing が、
 
経営の質を左右する時代になってきたといえる。
 
   
この取り組みの巧拙によって、経済発展の牽引力となる主役産業、企業が、
 
目まぐるしく交代する時代が近づいているのではないだろうか。
 
 
 
そこで、このブログを通して、
 
以下の観点から、想うところ「底流の変化」を整理し、組み立て、
  
開示していきたいと思う。
 
 
   
課題を縦割りにした議論は、 
  
当初のねらい、目的を見失い、“おらが村最適”、“部分最適”を生む、
  
全体の課題を構想した上で、議論を積み重ねたいと思う。
 
 
   
            ☆★目指すべきゴール★☆
 
         サスティナブルな社会 [シンプル、やさしさ]
  
         よりよく活きる社会   [活き活き]
 
 
◆環境変化の方向 
 
  ・視点ーA : 社会の進化 
    
           -ユビキタス、コミュニケーション革命
  
  ・視点ーB : 価値提供構造の進化 
 
           -プラットフォーム、MBO/M&A
 
 
◆主体的取り組み  
  
 <企業経営の進化> 
   
  ・視点ーC : Marketing Driven
  
           -CSR、経営品質、企業価値
 
  ・視点ーD : 価値創造の構図 
 
           -お客さまに提供する価値、すり合わせと組み合わせ
 
  
 <人がひととして>
  
  ・視点ーE :  個を活かす
 
           -ダイバーシティマネジメント力、ワークライフバランス環境
 
  ・視点ーF :   こだわりたい、つながりたい
  
           -すてきに活きる
 
 

  

2/11/2007

社会へ、そしてお客さまに提供する価値について

  
社会、お客さまの期待に応え続けるために、
 
提供する価値が持つ特性をしっかり認識しておくことが、重要です。
 
 
<3種類の価値特性>
 
 ◆魅力的品質特性
 
   きちんと価値を提供することが、
 
   できれば「満足」、できなければ「まあまあ、しかたない」
 
 
 ◆一元的品質特性
 
   きちんと価値を提供することが、
  
   できれば「満足」、できなければ「不満」
 
 
 ◆当たり前品質特性

   きちんと価値を提供することが、
 
   できれば「当たり前」、できなければ「不満」
 
 
 
  
宅急便の誕生から成長の過程を振り返ると、
 
価値の変化についても理解することができます。
 
 
魅力的品質特性を有する価値は、
 
時間の経過とともに一元的品質、さらに当たり前品質特性の価値へと
 
お客さまの認識が変化していきます。
 
 
価値の評価が変化するタイミングを見極めて、
  
新たな魅力的品質の価値を提供していくことが、
  
お客さまの期待に応えることです。

 
そして、社会が、お客さまが価値を当たり前と認識した時、
  
その当たり前品質特性の価値を前提とした新規ビジネスが発生する。
 
 
その結果、当たり前品質特性の価値の市場規模は拡大し、
  
コスト、品質、安全の競争が激化する。
 
 
さらに、この社会の期待に応えることができた企業が、
  
社会のインフラを担うことができるのです。
 
 
この考え方を、
 
企業が有用な価値を社会に提供し、社会に対する責任を果たす上で、
 
みずから生み出す価値を組み立て、展開するために、
 
役立てていただきたいと思っている。
  
 
   
  
  
*<3種類の価値特性>は、1985年ごろ、ある時計(クロック)メーカーの
  
  開発研究者の論文、時計に組み込む機能のあり方についてから引用し、
  
  提供する価値のあり方として、発展させたものです。
 
 
 

2/04/2007

Steve Jobs 050612 「すばらしいと信じる仕事」

 
Apple社CEOスティーブ・ジョブズ氏が、
 
スタンフォード大学の2005年6月12日の卒業式で行った、祝賀スピーチ
 
 
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

未来に先回りして点と点を繋げて見ることはできない、
 
君たちにできるのは、過去を振り返って繋げることだけなんだ。
 
 
だからこそ、バラバラの点であっても、将来それが何らかのかたちで
 
必ず繋がっていくと、信じなくてはならない。
 
 
自分の根性、運命、人生、カルマ…何でもいい、とにかく信じること。
 
点と点が、自分の歩んでいく道の途上のどこかで、必ずひとつに繋がっていく、
 
そう信じることで、
 
君たちは確信を持って、己の心の赴くまま生きていくことができる。
 
 
結果、人と違う道を行くことになっても、それは同じ。
 
信じることで全てのことは、間違いなく変わるんです。
 
 
人生には、時としてレンガで頭をぶん殴られるような、ひどいことも起こる
 
ものなのです。
 
 
だけど、信念を放り投げちゃいけない。
 
 
私が、挫けずにやってこれたのはただ一つ、
 
自分のやっている仕事が好きだという、その気持ちがあったからです。
 
 
皆さんも、自分がやって好きなことを見つけなきゃいけない。
 
 
それは、仕事も恋愛も根本は同じで、
 
君たちも、これから仕事が人生の大きなパートを占めていくだろうけど、
 
自分が、本当に心の底から満足を得たいなら進む道は、ただ一つ、
 
自分が素晴しいと信じる仕事をやる、それしかない。
 
 
そして素晴らしい仕事をしたいと思うなら進むべき道はただ一つ、
 
好きなことを仕事にすることなんですね。
 
 
まだ見つかってないなら探し続ければいい。
 
落ち着いてしまっちゃ駄目です。
 
心の問題と一緒で、そういうのは見つかるとすぐピンとくるものだし、
 
素晴らしい恋愛と同じで、年を重ねるごとに、どんどんどんどん良くなっていく。
 
 
だから探し続けること。
 
落ち着いてしまってはいけない。
 
 
君たちの時間は限られている。
 
 
だから、自分以外の他の誰かの人生を生きて、無駄にする暇なんかない。
 
ドグマという罠に、絡め取られてはいけない。
 
 
それは、
 
他の人たちの考え方が生んだ結果とともに、生きていくということだからね。
 
その他大勢の意見の雑音に、
 
自分の内なる声、心、直感を、掻き消されないことです。
 
 
自分の内なる声、心、直感というのは、
 
どうしたわけか、
 
君が本当になりたいことが何か、もうとっくの昔に知っているんだ。
 
だから、それ以外のことは全て、二の次でいい。
 
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 
 
 
 
<”若さ”を年齢で表現することはできない>
 
年齢は、人生体験の尺度であり、その短さで若さを表現することはできない。
 
若さとは、
 
    「どれだけのスパンで想い、今日を活きているか」
 
では、ないでしょうか。
 
 
目先のことだけ考えて生きている人がいるならば、
 
 もっとも「老いている人」といえるのでは、ないでしょうか。
 
 
 

仮説 「社会、企業の進化」 (その一)

 
2007年2月3日、日経本紙に
 
”ATM、自前の運用やめます”という記事が、 掲載された。
 
それは、
 
金融機関が、みずからATMの管理、監視を行うことをやめ、外部委託で
 
保守管理会社に運営をすべて任せるという内容であった。
 

金融機関の担当者は、
 
「インフラは共通にして、商品やサービスで競争する時代にはいった。」
 
と、説明していた。
 
 
この記事は、いま、世の中で起こっていることの一端を示しているに
 
過ぎないが、 これから2~3年で起こると思われるサービス産業の価値提供の
 
あり方、変化の方向を、示しているのではないかと思う。
 
 
いま、ビジネスの世界でクローズアップされている、
 
J-SOX法、ROHS指令に対応した内部統制の強化アプローチ、および業務
 
プロセス毎に単位サービス化したSOA (Service Oriented Architecture)の
 
取り組みは、
 
  
あらゆる企業の業務プロセスの可視化、オープン化を促進し、
 
企業組織、システムのダイナミックな連携を可能にしていく。
 
 
当然、業務プロセスの可視化によって、M&A、MBOを誘発することも、視野に
 
いれておく必要がある。
 
 
その結果、
 
企業は、市場からインフラとして標準化された高品質、低コストそして安全な
 
業務モジュールを購入、もしくは外部委託し、自社固有の業務プロセスと組み
 
合わせたスリムな企業活動を展開することができる様になる。
 
 
そして、
 
経営トップは、何を自社で行うか、どの業務モジュールを社内に保有すべきか、
 
経営者としての判断が厳しく問われる時代になる。
 
 
 
さらに、この様な取り組みが日常的に展開されることによって、
 
サービス産業の生産性は高まり、
 
人として暮らしやすい社会の実現に、一歩一歩近づいていく。
 
 
 
一方、企業が創造する価値についても、
 
誰に、何を価値として、どの様に提供するのかによって、
 
企業の位置付けが明らかになっていくのではないかと思われる。
 
 
それは、
 
安全、高品質で環境負荷の少ない社会のインフラとして、
 
従量制もしくは固定制の低コストで、
 
同一内容の価値を、
 
全国ベースのプラットフォームで提供することを志向する企業と、

  
”安心”をキーワードとして、
 
お客さま個別の事業目的に対応した固有の価値を、
 
お客さまと一緒に創造し、提供することを命題とする企業に、
 
色濃くわかれていくのではないかと、考えている。
 
 
そして、お客さま固有の課題に対応するコミュニティビジネスに、
 
経験と知恵に培われたひととしての魅力的な笑顔で、
 
お客様の課題を包み込むことができる団塊世代の方が、
 
活躍する場があるのではないかと、思っている。 
 
 
 
<誰に、何を、価値として提供するかによって、企業の位置付けが変わる>
 
  A:[一律にプラットフォームとして提供する価値]

    ・通信ネットワーク / インフラビジネス
 
  B:[固有のプラットフォームとして提供する価値]

    ・コンテンツビジネス / しくみビジネス
 
  C:[お客さま固有の課題に対応した提供価値]

    ・ソリューションビジネス / コミュニティビジネス
 
 

戦略とは

田坂広志さん からいただいた、すてきなメッセージ
 
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
  「戦略」と書いて、
 
  「戦」(たたかい)を
 
  「略」(はぶく)と、読む。
 

「戦略思考」とは、 
「いかに戦うか」の思考ではなく、 
「いかに戦わないか」の思考。
 

それは、決して、 
「経営資源」を無駄に使わぬためではない。
 

部下や社員の人生の  
かけがえのない時間。
 

それを大切にするため 
経営者は、戦略思考を尽くさなければならない。
 
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
 
   『社会にとって、有用な価値を提供する』
 
企業経営の想いを実現するパートナーである従業員の
 
パフォーマンスを活かしきるために、戦略を練る。
 
市場、お客さまの期待をしっかり見極めて。
 
 
  お客さまの期待に応えるマーケティングは、
 
  楽しいこと!