2/04/2007

仮説 「社会、企業の進化」 (その一)

 
2007年2月3日、日経本紙に
 
”ATM、自前の運用やめます”という記事が、 掲載された。
 
それは、
 
金融機関が、みずからATMの管理、監視を行うことをやめ、外部委託で
 
保守管理会社に運営をすべて任せるという内容であった。
 

金融機関の担当者は、
 
「インフラは共通にして、商品やサービスで競争する時代にはいった。」
 
と、説明していた。
 
 
この記事は、いま、世の中で起こっていることの一端を示しているに
 
過ぎないが、 これから2~3年で起こると思われるサービス産業の価値提供の
 
あり方、変化の方向を、示しているのではないかと思う。
 
 
いま、ビジネスの世界でクローズアップされている、
 
J-SOX法、ROHS指令に対応した内部統制の強化アプローチ、および業務
 
プロセス毎に単位サービス化したSOA (Service Oriented Architecture)の
 
取り組みは、
 
  
あらゆる企業の業務プロセスの可視化、オープン化を促進し、
 
企業組織、システムのダイナミックな連携を可能にしていく。
 
 
当然、業務プロセスの可視化によって、M&A、MBOを誘発することも、視野に
 
いれておく必要がある。
 
 
その結果、
 
企業は、市場からインフラとして標準化された高品質、低コストそして安全な
 
業務モジュールを購入、もしくは外部委託し、自社固有の業務プロセスと組み
 
合わせたスリムな企業活動を展開することができる様になる。
 
 
そして、
 
経営トップは、何を自社で行うか、どの業務モジュールを社内に保有すべきか、
 
経営者としての判断が厳しく問われる時代になる。
 
 
 
さらに、この様な取り組みが日常的に展開されることによって、
 
サービス産業の生産性は高まり、
 
人として暮らしやすい社会の実現に、一歩一歩近づいていく。
 
 
 
一方、企業が創造する価値についても、
 
誰に、何を価値として、どの様に提供するのかによって、
 
企業の位置付けが明らかになっていくのではないかと思われる。
 
 
それは、
 
安全、高品質で環境負荷の少ない社会のインフラとして、
 
従量制もしくは固定制の低コストで、
 
同一内容の価値を、
 
全国ベースのプラットフォームで提供することを志向する企業と、

  
”安心”をキーワードとして、
 
お客さま個別の事業目的に対応した固有の価値を、
 
お客さまと一緒に創造し、提供することを命題とする企業に、
 
色濃くわかれていくのではないかと、考えている。
 
 
そして、お客さま固有の課題に対応するコミュニティビジネスに、
 
経験と知恵に培われたひととしての魅力的な笑顔で、
 
お客様の課題を包み込むことができる団塊世代の方が、
 
活躍する場があるのではないかと、思っている。 
 
 
 
<誰に、何を、価値として提供するかによって、企業の位置付けが変わる>
 
  A:[一律にプラットフォームとして提供する価値]

    ・通信ネットワーク / インフラビジネス
 
  B:[固有のプラットフォームとして提供する価値]

    ・コンテンツビジネス / しくみビジネス
 
  C:[お客さま固有の課題に対応した提供価値]

    ・ソリューションビジネス / コミュニティビジネス
 
 

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